セプテーニ、お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科・伊藤研究室とのデジタル広告のクリエイティブ疲労の可視化に関する共著論文が、情報可視化分野の国際会議「International Conference Information Visualisation(IV)」にて採択
広告効果の最適化を支援する新たなアプローチを提案
株式会社セプテーニ(本社:東京都新宿区、代表取締役社長:清水 雄介、以下「セプテーニ」)と、お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科・伊藤研究室との共著論文が、情報可視化分野の国際会議「International Conference Information Visualisation(IV)」にて採択されました。
【共著論文について】
■論文タイトル 「A Multimodal Visualization System for Exploring Creative Fatigue in Digital Advertising」
■発表者(発表当時)
Satomi Hasegawa (お茶の水女子大学)
Hayato Ohya (Septeni Japan株式会社)
Takayuki Itoh (お茶の水女子大学)
■研究概要
セプテーニは、お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科・伊藤研究室との共同研究により、デジタル広告におけるクリエイティブ疲労(Creative Fatigue)を解析し、広告効果の低下を軽減するためのマルチモーダル可視化システムを開発しました。
クリエイティブ疲労とは、同一の広告クリエイティブが繰り返し表示されることで発生する広告効果の減退現象を指します。本研究では、文章の特徴と画像の特徴を統合的に解析し、可視化するシステムを開発しました。これにより、広告主はクリエイティブの最適な差し替え時期を判断し、キャンペーン効果の最大化を図ることが可能になります。
■研究詳細
セプテーニでは、お茶の水女子大学 大学院人間文化創成科学研究科・伊藤研究室との産学連携を通じて、デジタルマーケティング領域の技術革新に取り組んでいます。
この度両者は、新たな共同研究において、これまで蓄積された広告クリエイティブのテキストデータと画像データを活用し、マルチモーダル解析技術を駆使して、広告効果の低下を解析・可視化する技術を実現しました。
本研究では、まず、深層学習技術を用いて広告のテキストデータ(広告タイトルや説明文)の意味的特徴を抽出します。この抽出結果を、次元削減やクラスタリングを通じて可視化することで、異なるテキストクリエイティブが持つ傾向や効果の把握を可能にしました。さらに、同様に深層学習技術を用いて広告画像の類似性を数値化することで、画像の視覚的特徴が広告効果に及ぼす影響を解析しました。これにより、テキストと画像の両要素が受け手に与える印象や効果を可視化する仕組みを構築します。
また、新たに導入されたクリエイティブが視聴者にどのように受容されるかを測定するため、実際の広告運用に基づくスコアを定義しました。これにより、広告配信後数日の成果を定量的に分析し、広告表示頻度の変化を基にクリエイティブ疲労を可視化できる仕組みを開発しました。
これらを組み合わせることで、どのようなテキストや画像が長期的に効果を維持し、クリエイティブ疲労を抑制するのかを可視化するインターフェースとして提供します。
■今後の応用と展開
本研究の成果により、広告運用者がリアルタイムにクリエイティブの効果を解析し、疲労の早期検知や最適な入れ替えタイミングを提案する意思決定を支援することが可能になります。
さらに今後は、AIを活用した広告クリエイティブの自動生成や、疲労軽減を目的としたデザイン推薦アルゴリズムの開発を進めていく予定です。また、大規模キャンペーンにおけるデータ連携を活用し、マーケティング意思決定の高速化や自動化を目指します。
これらを通じて、より効率的かつ効果的な広告運用を目指し、質の高いマーケティング手法を開発・提供することにより、企業のマーケティング活動における課題解決を図ってまいります。
【本論文・研究に関するお問合せ】
Septeni Japan株式会社 ソリューションテクノロジー領域 大矢 伊藤
E-mail:ai_sep@septeni.co.jp
【報道に関するお問合せ】
株式会社セプテーニ・ホールディングス CEOオフィス 広報部 広報課 大沼 小嶋
E-mail:koho@septeni-holdings.co.jp
■株式会社セプテーニの会社概要
主な事業内容 デジタルマーケティング支援事業
本社所在地 東京都新宿区西新宿8-17-1 住友不動産新宿グランドタワー28F
代表者 代表取締役社長 清水 雄介
会社URL https://www.septeni.co.jp/