定量的なキャリアプランの提示
  • 更新:2023.02.13
  • 投稿:2022.11.25

定量的なキャリアプランの提示

概要

新卒採用において個々に定量的なキャリアプランを提示

 新卒採用において内々定後、内々定者個々のデータに応じて、当社での想定されるキャリアや働き方を個別にフィードバックする機会を設けています。ここで提示するキャリアは AI型人事システムをもとに、当社の膨大な人材データベースから、個々人に最適なキャリアをシミュレーションしたものであり、その資料は120ページにわたります。入社後に働く環境や自身のキャリアを明確にイメージした上で、入社の意思決定をしてもらいたいと考え、2018年卒の採用活動からこの取り組みを実施しています。結果としては取り組み開始前後を比較して内定辞退率が半減しています。定量的な観点でキャリアや成長を予測し、個々人に最適な教育プランを提示することで、入社後の自身のキャリアをイメージできることが内定辞退率の低減に結びついたと評価しています。

取り組み内容

AIが過去20年以上のデータから導く個人のキャリア予測

 キャリアプランニングでは企業情報や業務内容の説明に加え、過去20年分の人材データをもとにした、AIが予測する個々人で異なるキャリア予測を提示します。相性の良い仕事、職場環境を定量的に算出したうえで、個々人の成長を予測し、そこから導かれる年収などをもとにしたライフプランも提案することが可能です。また、個々人がいつどのような点でうまくいくのか、逆にいつどのような点で躓くのかも過去の実績データから推測し、それを改善するための教育プランも同時に提案しています。すべて合わせると約120ページにわたるキャリアフィードバック資料ですが、2時間程度をかけて丁寧にプランニングを行っています。

Career Planningのイラスト

検証結果

キャリアプランニング開始以降、内定辞退率が6割減

 キャリアプランニングを開始した2018年卒の採用活動の結果をもとに、キャリアプランニングの有効性を検証しています。その結果、内定辞退率が、それまでの過去2年間の平均が16.1%であったのに対し、2018年卒では6.4%となり、9.7ポイント(6割程度)軽減したことが確認できました[1]。キャリアプランニングを実施することで、当社における内々定者個々のキャリア理解が進み、内定後に感じるミスマッチが軽減できたと考えられます。

1:キャリアプランニング導入前|2016年18.3%・2017年13.9%(平均15.9%)→導入後|2018年6.4% ※留年による辞退を除く

関連情報

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